プレゼンのロジックは完璧なのに、冒頭で空気を掴めない。終わりも「以上です」で締まって、記憶に残らない――そんなときに効くのが、落語の基本構成「マクラ・本題・サゲ」です。
落語を詳しく知る必要はありません。学ぶべきは、人を惹きつける話の“型”。この記事では、用語の意味だけでなく、プレゼンでそのまま使える形に落とし込みます。
落語の基本:マクラ・本題・サゲとは?

落語の基本構成はシンプルです。聞き手の心理を動かすために、この順番が磨かれてきました。
- マクラ(導入):場を温め、聞き手の「聞く姿勢」を作る
- 本題(噺・中身):伝えたい内容(プレゼンなら提案・データ・主張)
- サゲ(結び):話を締め、納得感や余韻を残す(オチ・回収)
ポイントは、本題が良くてもマクラが弱いと聞いてもらえないこと、サゲが弱いと印象に残らないことです。
最重要:プレゼンは「マクラ」と「ブリッジ」で決まる
ビジネスの場で多い失敗は、いきなり本題(データ・結論)から入ってしまい、聞き手の集中が立ち上がる前に流れてしまうことです。
そこで必要になるのが、マクラから本題へのブリッジ(橋渡し)です。
ブリッジの基本テンプレ(これだけ覚える)
マクラで空気が温まったら、最後にこの一言を足して本題へ入ります。
- 「では、その前提で今日の結論に入ります」
- 「この話が、今日お伝えしたい3つのポイントにつながります」
- 「そこで結論から言うと――」
マクラは長くしなくてOK。“共感→橋→本題”が通れば勝ちです。
プレゼンで使える「マクラ」3パターン(例文つき)

①共通の状況(会議あるある)
例:「最近、意思決定が遅くなりがちですよね。今日は“遅くなる理由”を一つに絞って、対策まで持ってきました。」
②短い数字(1行だけ)
例:「最初に1つだけ数字です。今月、●●の工数が前月比で+18%増えています。」
※数字は多用せず、1つだけがコツ。
③質問(巻き込み)
例:「皆さん、もし“今のまま”で3か月進んだら、どこが一番まずいと思いますか?」
応用:サゲは「まとめ」ではなく“回収”
プレゼンの最後を強くするコツは、単なる箇条書きのまとめではなく、マクラで出した要素を回収して終わることです。
回収サゲのテンプレ
- マクラで出した問題 → 「だから今日の打ち手はこれです」
- マクラで出した数字 → 「この数字をここまで戻します」
- マクラで出した質問 → 「結論はこうです」
例(質問マクラの回収):
「さっきの質問に戻ります。3か月後にまずいのは“遅れ”ではなく“手戻り”です。だから、今日の提案は“最初に合意する範囲を狭くする”です。」
30秒まとめ:落語の型をプレゼンに移植する
- マクラ:聞く姿勢を作る(共感・数字1つ・質問)
- ブリッジ:一言で本題へ渡す(「結論から言うと…」)
- サゲ:マクラを回収して終える(「だから最初の話に戻る」)
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この記事を書いた人
三分で深まる落語の世界 編集部
日本の落語・古典芸能に関する資料をもとに、演目解説や背景知識を分かりやすく整理しています。
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